メタボリックシンドロームとは
最近、新聞やテレビ等で「メタボリックシンドローム」という言葉を見たり聞いたりされた方も多いと思います。メタボリックシンドロームとは、内臓の周りに脂肪がたまること(内臓肥満)に加えて、高脂血症、高血圧、糖尿病を合併した状態で、動脈硬化を引き起こし、狭心症、心筋梗塞や脳梗塞といった心血管病を起こしやすいとされている病気です。昔から血中コレステロールの高い人が心血管病になりやすいことはわかっていました。しかしながら、コレステロールの高くない人の中にも心筋梗塞や脳梗塞を起こす方がたくさんおられます。実は、こういう方々の多くは背景にメタボリックシンドロームを持っておられるのです。
日本人におけるメタボリックシンドロームの診断基準が最近発表されました。内臓脂肪蓄積の指標として、おへその周り(ウエスト周囲径)が男性で85cm以上、女性で90cm以上あり、なおかつ高中性脂肪(トリグリセリド)血症または低HDLコレステロール血症、高血圧、高血糖のうち2項目以上を合併していればこの病気と診断されます。血中コレステロールがこの診断項目の中に入っていないのが特徴です。これらの4つの診断項目は、それぞれ単独でも動脈硬化の危険因子であり、これらが2つ3つと重なると心血管病を起こす危険性も2倍3倍と高くなることが知られています。かつては肥満、高中性脂肪血症、高血圧、糖尿病が重なる状態は「死の四重奏」と言われていました。この場合の肥満のタイプは皮下脂肪の増加ではなく、内臓脂肪の増加だったのです。メタボリックシンドロームは、内臓肥満を基礎病態として動脈硬化の危険因子が重複し、高率に心血管病を起こす病気と言えるでしょう。
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